企業に産業医は必須!部下のメンタルヘルス不調のサインと対処法を解説

企業に産業医は必須!部下のメンタルヘルス不調のサインと対処法を解説

  • 「最近、部下が仕事に集中できていないようだ……」
  • 「突然、部下が休職の診断書を持ってきた……」
  • 「部下のメンタルヘルス不調のサインや具体的な対処方法が知りたい」

上記のような悩みや疑問はありませんか?

部下の健康状態を把握することは上司の大切な役割の一つですが、「具体的にどこを見て、何をすべきかわからない」とお困りの方もいらっしゃるかもしれません。

そこで本記事では、部下のメンタルヘルス不調のサインを読み取る重要性やどのような兆候が見られるか、上司が行なうべき対処方法を紹介します。さらに、上司が知っておきたい産業医とのかかわりについても解説していますので、最後までご覧ください。

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部下のメンタルヘルス不調のサインを読み取る重要性

メンタルヘルス不調に陥ると、仕事で十分なパフォーマンスを発揮できなくなるおそれがあります。また、症状が悪化すると精神障害の発症、さらには自殺リスクの上昇にもつながりかねません。

厚生労働省が実施した『令和4年労働安全衛生調査(実態調査)』によると、「現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある」と回答した労働者の割合は82.2%(令和3年度調査では53.3%)と急上昇しており、ストレスを感じる労働者が増えていることがわかります。

現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある」と回答した労働者の推移

参考:令和4年 労働安全衛生調査(実態調査)|厚生労働省

部下のメンタルヘルス不調に気付いたときの対応

部下のメンタルヘルス不調に気付いたときは、できる限り早く、慎重に対処しましょう。ここでは、具体的な対応について紹介します。

健康状態を把握する

部下のメンタルヘルス不調に気付いたら、まずは健康状態の把握から始めます。例えば、「最近調子はどう?」といった声かけをして、様子を聞くキッカケを作りましょう。

また、普段から部下が相談しやすい雰囲気を作っておくことも大事です。声かけの際は、特に「睡眠」に着目して聞いてみるとよいでしょう。

「最近、しっかり眠れている?」「いつも何時間くらい寝ている?」など、まずは相手が抵抗なく答えやすい質問から始めましょう。睡眠不足の原因は、業務でのストレスや長時間労働である可能性も考えられます。

その他にも、部下の変化に気付けるように、メンタルヘルス不調のサインを知識として頭に入れておきましょう。

積極的にコミュニケーションをとる

メンタルヘルス不調の兆候が見られる部下に対して、話を聞く時間を確保しましょう。週1回や月1回などの短いサイクルで、1on1ミーティングを実施することも効果的です。その際は、プライバシーを確保できる形で行なうよう注意しましょう。

1on1ミーティングなどでは、一方的にアドバイスをしたり、むやみに励ましたりするのではなく、まずは部下の話を聞くことに集中します。

あくまで傾聴を目的とし、部下に対して「心配している気持ち」を率直に伝えるにとどめましょう。また、本人に非があると思われる内容に大しても、頭ごなしに否定せず、真摯に受け止める姿勢が大切です。

そして、心身の不調が見られると判断した場合には、本人の了承を得たうえで、産業医や保健師など社内の産業保健スタッフへの相談を検討します。

なお、部下への接し方のポイントや日頃の心構えなど、上司が知っておくべき内容は下記の関連記事に記載しておりますので、ぜひ参考にしてください。

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産業医への相談を促す

部下のメンタルヘルス不調に対しては、医学的観点から適切に対処することも重要です。したがって、「上司の責任だから」などと考え、一人ですべて解決しようとするのではなく、専門家である産業医への相談を提案しましょう。

産業医の役割は、労働者が健康的かつ安全に働けるよう、専門家として助言やサポートをすることです。部下になんらかの不調のサインが見られるときは、ゆっくり話を聞いたうえで産業医への相談を促せば、重大な疾患の予防が期待できます。

産業医面談では、労働者の体調をチェックし、医療機関への受診提案や業務調整といった必要な支援を行ないます。産業医面談の受診に不安を感じる労働者も少なくないため、面談の結果によって不利益な取り扱いがなされることはない旨を、事前に説明しましょう。

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休職中は適度にメールでやりとりをする

休職中の部下への連絡方法は、メールが望ましいでしょう。電話での連絡は精神的な負担になることもあるからです。

休職中でも定期的な連絡をする必要はありますが、月に1回程度にとどめ、必要以上の連絡は控えましょう。職場からの連絡が多すぎると、プレッシャーで回復が遅れるおそれがあります。心配な気持ちからであっても、「いつ頃復帰できそう?」「早く良くなってね」のような声かけはNGです。

そして、休職者との連絡はできるだけ窓口を一本化することが大切です。また、休職に至るケースは人それぞれであるため、状況に合わせて柔軟に対応することが求められます。

例えば、あまり関係性が良くなかった上司が連絡を担当した場合、仕事のことが心配になり、療養の妨げになる可能性も考えられます。場合によっては、あえて直属の上司ではない方が窓口になることも必要です。

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復職ケアを行なう

復職可否の判断は、主治医だけでなく産業医の意見も取り入れることが基本です。なぜなら、主治医と産業医では確認する視点が異なるためです。

主治医は、あくまで日常生活を送れる程度に回復しているかを診ています。一方の産業医は、業務遂行性があるかといった点などから復職可否の判断を行ないます。

ただし、復職可能と判断されても、休職前と同じような働き方が難しい場合も多く、周囲のサポートは必要不可欠です。状況に応じて産業医と人事労務担当者の方が相談しながら、本人の回復に合わせた業務調整をしていきましょう。

なお、復職者の病状を周囲の人に伝える場合は、必ず本人の同意を得てから行なわなければなりません。特に、メンタルヘルス不調はデリケートな内容になるため、適切な配慮が求められます。

復職に関する産業医面談や復職判定の基準についての詳しい内容は、下記の関連記事をご確認ください。

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まとめ

メンタルヘルス不調を放置すると、精神障害の発症や自殺リスクが高まる危険性もあります。
部下のメンタルヘルス不調のサインを見逃さないために、普段から部下の健康状態を把握し、積極的なコミュニケーションをとることで、相談しやすい雰囲気作りを心がけましょう。

ただし、一人でメンタルヘルス不調者に対応しようとせず、状況に応じて産業医への面談を労働者に提案したり、人事労務担当者へ対応の仕方を相談したりするのが適切です。

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