近年、従業員が健康的で安全に仕事をしていけるように、各企業で働き方改革が進んでいます。そのなかで、非常に重要な役割を担っているのが産業医です。産業医は相談先や選び方によって支払う報酬が異なるため、検討が必要です。
そこで本記事では、大阪府の産業医事情や産業医の探し方について紹介します。また、産業医報酬の相場を産業医の種類ごとに詳しく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
産業医選任やオンライン・訪問面談、職場巡視、
衛生委員会の立ち上げ・運営など産業医と産業看護職2名体制で支援
大阪府にいる産業医はどれくらい?
大阪府の産業医の数は、約368人以上と推定されます。これは、厚生労働省の大阪府に届け出ている医師数を指しています。
しかし、医師資格の届出は26,518人にもおよびますので、多くの医師が勤務医や開業医と兼任する嘱託産業医を務めていることを考慮すると、実際の産業医数はこれを上回ると推測されます。
また大阪府は産業医の届出数が全国で二番目に多い都道府県となり、産業医の需要は年々高まっている傾向にあります。

参考:医師数,主たる従業地による都道府県-指定都市・特別区・中核市(再掲)、主たる業務の種別 | 厚生労働省
大阪府の対象民営事業所数は、46万9,446事業所
労働安全衛生法第13条に基づき、50人以上の労働者を抱えている事業所は、産業医の選任が必要です。
大阪府で50人以上の労働者を抱えている事業所は、2021年時点で14,894事業所でした。そのなかで多い業種としては、卸売業・小売業が2,775事業所(18.6%)、製造業が2,030事業所(13.6%)、医療・福祉が2,030事業所(13.6%)でした。
卸売業・小売業では、労働力不足が常態化しており、特に飲食料品卸売業、飲食料品小売業では、労働時間が長く年間休日も少ないため、過重労働によるメンタルヘルス不調者は少なくありません。そのため、産業医の面接指導を適切に行っていく必要があります。
大阪府の産業医は、約8,500人いることが想定され、過去の産業医活動の実態調査では実際に産業医活動を行っている割合は48.7%と報告されているため、産業医一人あたりが担当する事業所数は、約3.6事業所になります。産業医が不足するということは考えづらいですが、大阪府の産業医は求められる対応事項が多いため、求められるレベルも高くなります。
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大阪市と大阪市以外では、産業医に求められる対応事項が異なります。
大阪市には大企業が多くあり、特に大阪駅、梅田駅、天王寺駅、新大阪駅などのオフィス街では、大企業病が見られるケースは少なくありません。大企業病がストレスの原因となり、メンタルヘルスに関する問題が発生しやすいため、メンタルヘルス対策が産業医に求められます。
メンタルヘルス対応においては、産業医の良し悪しが明確に出てきます。コミュニケーション能力が高く、その場で問題を解決できる産業医は需要が高いといえるでしょう。
また、大阪駅、梅田駅、天王寺駅、新大阪駅以外の大阪市では、テレワークに変わった労働者が増えています。そのため、健康管理や作業環境の管理が産業医に求められます。
ハラスメント対策を含むメンタルヘルス対策も産業医の業務範囲となり、適切な指導やアドバイスができる産業医は重宝されるといえるでしょう。
一方、大阪市外では、大企業の事業所や工場が多く、長時間労働も少なくありません。そのため、健康診断の就業判定、ストレスチェック対応、職場巡視などの法定義務対応、感染症予防対策が産業医に求められます。
就業判定の事後措置をどのようにとるか判断したり、ストレスチェック後に高ストレスと判断された労働者に対する早期フォローを行うなど、柔軟に対応する必要があります。また産業医は、企業側と労働者側に対して中立な立場となって、合理的に判断することが求められます。
産業医に関するお問い合わせが増えている理由
リモート産業保健には、企業より産業医の設置や変更(見直し)に関する問い合わせが多いのですが、その件数は近年増え続けています。
その相談内容には、「企業の労働者数が50名を超えるので産業医を選任したい。」というものや「過重労働者やメンタル不調者の面談実施やケアを行いたい。」というもの等があります。
それでは、なぜそのような問い合わせが増えているのか、その背景と理由を解説していきます。
感染症流行に伴う産業医の変更・見直し
2020年の新型コロナウイルス感染症の流行を契機に、企業活動に変化が生じたことで、産業医の変更や見直しを希望する企業が増えています。
心身の不調を訴える労働者が増加したことで、労働者へのサポートを強化したいと思う企業は少なくありません。高ストレス者との面談を行ってもらえない、職場巡視をしてもらえないなど、必要な法定業務をこなしていない現状があり、改めて会社のコンプライアンス体制を確立したいと思う企業も増えました。
メンタルヘルス・デスクワーク関連の対策が必須
近年、メンタルヘルスに関する問題を抱えた労働者が増えています。要因としては、社内のハラスメントや業務負担、私生活における悩みやトラブルなどが挙げられます。
また近年は、デスクワークが増加傾向にあります。一方で、長時間労働やコミュニケーションが取りづらいなどの課題があり、デスクワークを実施している企業の73%は、デスクワークのほうが労働者のメンタルケアが難しいと回答しています。
そのため、企業における産業医の役割は重要になります。産業医はメンタル不調者との面談や休職者の職場復帰支援、職場の労働環境の改善などを担います。
引用:テレワークにおけるメンタルヘルス対策のための手引き│厚生労働省
大阪府の名義貸しの実態
大阪府の産業医は、名義貸しの状態になっているケースが少なくありません。名義貸しは、労働安全衛生法違反として50万円以下の罰金が科される可能性があります。
2020年の新型コロナウイルス感染症流行後は、産業保健への需要が増えており、名義貸しの状態だった企業も産業医選任を見直すケースが増えました。
しかしなかには、企業担当者や産業医が名義貸しに気付いていないケースもあるため、産業保健の知識を正しく身に付ける必要があります。
大阪の産業医の報酬相場は?
産業医の報酬は、産業医の種類(専属・嘱託)や勤務日数、経験年数、地域等でも異なります。産業医によって費用に差が出る可能性があるため、注意しておきましょう。
ここでは、大阪の産業医の報酬相場を産業医の種類別に紹介していきます。
専属産業医の場合
専属産業医とは、従業員数が1000名以上の事業場で、常勤で勤務する産業医のことです。ただし、有害業務等の労働安全衛生規則第13条第1項第3号に記載されている業務に該当する場合は、従業員数500名以上で専属産業医が必要になるため、注意しておきましょう。
専属産業医の勤務の目安は、週に3日以上で1日3時間以上です。報酬相場は、週に3〜4日の勤務で年1200〜1500万円程度ですが、先述したとおり、産業医の経験でも異なるため、あくまで目安として捉えておきましょう。
嘱託産業医の場合
嘱託産業医とは、従業員数が50〜999名の事業場で、非常勤で勤務する産業医のことです。勤務の目安としては、月に1回程度になります。
嘱託産業医の報酬相場は、月額約6万円〜20万円程度と言われています。
| 労働者数 | 月額料金 |
|---|---|
| 50~100名 | 6万円 |
| 101~200名 | 7万円 |
| 201~300名 | 8万円 |
| 301~400名 | 9万円 |
| 401~500名 | 10万円 |
| 501~600名 | 12万円 |
| 601~700名 | 14万円 |
| 701~800名 | 16万円 |
| 801~900名 | 18万円 |
| 901~999名 | 20万円 |
従業員数の違いで産業医への報酬が異なる理由は、限られた時間で職場巡視や健康診断やストレスチェック後の就業判定・産業医面談など、多くの業務をこなす必要があるためです。
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ここからは、大阪での産業医の探し方について説明していきます。
- 医師会からの紹介地域の医師が登録されているため、近隣の医師を見つけやすい。
- 健診機関からの紹介日頃のつながりがあり連携が取りやすい。
- 保健センターの活用50人未満の小規模事業場であれば無料で相談可能。
- 紹介会社の活用ニーズに合った医師の選定や事務サポートを代行してくれる。
どの方法にもメリット・デメリットがあるため、自社にとってどの方法が探しやすいのかを検討しましょう。
大阪の医師会からの紹介
医師会に紹介してもらうメリットは、産業医が必要としている事業場の近隣の産業医を見つけやすいという点です。しかし、医師会は「紹介のみ」しか行ってくれないため、産業医へ実際に依頼や交渉を行うのは企業で行う必要があります。そのため、多くの時間や労力を使うデメリットがあります。
大阪の健診機関からの紹介
会社の状態を理解してもらいやすく、会社と医療機関と産業医が連携しやすいというメリットがあります。しかし、健診機関に産業医がいない場合もあり、企業のニーズに合わなくても断りにくくなることがデメリットとして挙げられるでしょう。
大阪の地域産業保健センターの活用
従業員数が50人未満の小規模事業場の場合は、地域産業保健センターの活用も検討しましょう。大阪では13カ所あります。
ただし、産業医の選任を義務づけられている従業員数が50人以上の事業場はサービスを受けることができないため、注意が必要です。
産業医紹介会社の活用
産業医紹介会社とは、企業のニーズに合わせて産業医を紹介する仲介サービスのことです。
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POINT
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【1】探す手間・労力の大幅削減 医師との条件交渉や交代時の調整などをすべて紹介会社に任せられます。 -
【2】充実した運用サポート 選任後も法令に沿った産業保健業務を滞りなく進めるためのフォローが受けられます。
大阪では産業医講習に力を入れている
産業保健業務は、労働安全衛生法等の法律の改正や、社会全体の働き方の変化にともない、幅広い知識と時代に合った対応が必要になっています。そのため、大阪でも産業医の研修やセミナーには非常に力を入れています。
労働者健康安全機構の大阪産業保健総合支援センターで開催している、一般産業保健や産業医の研修をいくつか紹介していきましょう。
| 2025年研修日付 | 研修テーマ |
|---|---|
| 9.08(月) | 心の余白を取り戻す:セルフケアとセルフコンパッション |
| 9.16(火) | 健康経営と両立支援 |
| 9.17(水) | 産業保健スタッフ及び労務管理担当者による健康相談の進め方と指導ポイント並びに生活習慣病予防に関する実務知識等 |
| 10.02(木) | 精神科投薬からみる健康管理のポイント~主治医の処方内容を見て精神科を専門とする産業医が考えること~ |
| 10.03(金) | 健康管理のいろはシリーズ「健康診断からメンタルヘルス対策まで」「は」メンタルヘルス対策の実際 |
| 10.07(火) | 令和7年度全国労働衛生週間特別講演「化学物質管理セミナー」 |
| 10.10(金) | ギャンブル等依存症の理解と対応 |
| 10.14(火) | 傾聴法~基礎編・応用編~ |
| 10.15(水) | 健康診断結果の読み方と事後措置 |
| 10.17(金) | 【Webセミナー:Zoom】「おとなの発達障がい」セミナー |
| 10.21(火) | 職場におけるアンコンシャス・バイアスの理解 ~レジリエンスを高めるために~ |
| 10.22(水) | 最近の労働衛生の重要ポイント及び健康管理における労災判例等の事例検証セミナー |
| 10.28(火) | 職場における自殺対策~ゲートキーパーの役割と傾聴スキルを学ぶ~ |
| 10.29(水) | クイズで学ぶ産業保健 |
| 11.18(火) | 女性の健康課題とダイバーシティ |
| 11.19(水) | 産業保健スタッフ及び労務管理担当者の為の「労働衛生の3管理」実務研修 |
| 11.21(金) | 職場における自殺対策~ゲートキーパーの役割と傾聴スキルを学ぶ~ |
| 11.25(火) | 治療と仕事の両立支援セミナー~職場復帰支援の取り組みのポイントについて~ |
| 12.10(水) | アルコール健康障がいと依存症 |
詳しい内容については、大阪産業保健総合支援センターのホームページ(HP)を確認してください。
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- 会社名:株式会社エス・エム・エス (英語表記)SMS Co.,Ltd.
- 本社所在地:東京都港区芝公園2-11-1 住友不動産芝公園タワー
- 設立日:2003年4月4日
- 東証プライム市場上場(証券コード:2175)
- 企業URL:https://www.bm-sms.co.jp/
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