上記のような悩みや困りごとはありませんか?
常時使用する労働者が50人に満たない場合、産業医の選任は義務はありません。そのため、選任が必要になって初めて、産業医について調べる方も多いでしょう。
そこで本記事では、産業医の選任が必要になった企業やその担当者の方に向けて、産業医の具体的な職務や契約時の流れ、産業医の探し方や選び方、選任後にやるべきことなどについて、徹底解説します。
産業医選任やオンライン・訪問面談、職場巡視、
衛生委員会の立ち上げ・運営など産業医と産業看護職2名体制で支援
産業医を紹介してもらう方法4選
産業医は、誰でもよいわけではありません。企業や事業場のニーズに合う産業医を選任することが大切です。
産業医を紹介してもらう際には、「どの方法が事業場にとってベストか」を考慮するようにしましょう。今回紹介するのは、以下の4つの方法です。
(2)健康診断の運営機関に相談する
(3)産業医紹介サービスを利用する
(4)地域産業保健センターを活用する
産業医を紹介してもらう方法(1)地元の医師会の紹介制度を活用する
地域の会員産業医を企業に推薦・紹介している医師会があります。医師会は全国47都道府県すべてにあり、その地域で働く医師が登録されています。
この方法の最大のメリットは、地域の産業医を紹介してもらえることです。医師会のホームページに産業医の名簿を公開している場合もあるため、必要に応じて問い合わせをするとよいでしょう。
デメリットは、医師会が行なうのは基本的に「紹介のみ」であるため、そのあとの依頼や交渉は企業や事業場側が直接行なわなければならず、手間や労力がかかることです。
また交渉の際には、産業医の業務内容や人数、経験やスキル、求めるニーズに対する報酬の相場を理解しておかないと、割高になってしまうおそれもあります。
医師会に相談するメリット
- その地域で活動する産業医を紹介してもらえる
- 都市部でなくても産業医を探しやすい
医師会に相談するデメリット
- 産業医と直接契約するケースが多いため、産業医を交代する際にやや手間がかかる
- 他の地域の事業場で産業医を選任する場合には、また別の医師会に相談する必要がある
- 産業医の報酬が割高になる傾向にある
産業医を紹介してもらう方法(2)健康診断の運営機関に相談する
事業場で健康診断を実施している運営機関に相談して、産業医を探す方法もあります。
メリットとしては、健診機関の産業医であれば、労働者の健康状態や事業場の業務内容を把握しやすく、担当者の方との連携や労働者への対応がスムーズに行なえる点が挙げられます。
また、健康診断と産業医の選任を一括で行なうことができるため、事業場の担当者の方の負担軽減も期待できるでしょう。
デメリットとしては、健診機関に産業医資格を持つ医師がいない場合は紹介してもらえない点が挙げられます。また、健診機関の繁忙期には産業医の対応が難しくなり、遅れてしまったり、対応自体が困難になったりする可能性もあります。
健診機関に相談するメリット
- 健康診断と産業医の選任を一括で手配できる
- 健康診断とセットで依頼することにより、トータルコストが割安になるケースもある
- 健康診断を受けた従業員に異常所見があった際には、医師の意見聴取もお願いできる
健診機関に相談するデメリット
- 健康診断の運営機関に所属する産業医の数は限られている
- 繁忙期は特に人手不足で、産業医面談や休職者対応などが難しい場合もある
産業医を紹介してもらう方法(3)産業医紹介サービスを利用する
産業医紹介の相談先として近年注目を集めているのが、産業医紹介会社です。産業医紹介会社とは、企業や事業場のニーズに合わせて、近隣で活動する産業医の紹介をあっせんする会社のことです。
紹介会社によっては、産業医の紹介・選任を手配するだけでなく、選任後の産業保健活動や事務作業をサポートしてくれる場合もあります。
メリットは、産業医を探す方法のなかで最も手軽であり、手間や労力をかける必要がないことです。産業医の選任や交代を検討したり、希望する産業医を探して依頼や交渉をしたりといった業務負荷を軽減できるのは、企業にとって大きな利点といえるでしょう。
一方のデメリットは、紹介会社を経由するために紹介料や仲介料などがかかり、直接産業医と契約する方法と比べて費用がかかる場合がある、ということです。しかし、事業場のニーズに合う産業医を手間や労力をかけず選任でき、さらに労働者の健康管理をスムーズに行なえることを考慮すれば、必要経費といえるのではないでしょうか。
なお、サービス内容は会社によって異なるため、よく比較検討して決めることをおすすめします。
産業医紹介会社に相談するメリット
- 数多くの登録産業医のなかから、企業の特徴や希望に合った産業医を紹介してもらえる
- 他の支社や拠点の産業医についても、一括で紹介を依頼できる
- 依頼料金が明確で安心
- 専属産業医を選任する場合、紹介会社が産業医と企業の間に入り、給与など雇用条件の交渉を担当してくれる
- 選任後のサポートサービスが充実しており、自社社員の業務負担を減らすことができる
産業医紹介会社に相談するデメリット
- 多くの紹介会社があり、提供サービスも多岐にわたり、選ぶのが難しい
- 地方には産業医紹介会社が少ない
- 直接契約の際には発生しない、紹介料やサービス料などの手数料を支払う必要がある
産業医を紹介してもらう方法(4)地域産業保健センターを活用する
地域産業保健センター(通称「地さんぽ」)は、独立行政法人労働者健康安全機構(JOHAS)が運営する機関です。地域産業保健センターでは、事業場の常時使用する労働者数が50人未満の小規模事業場の事業者やそこで働く人を対象に、労働安全衛生法で定められた産業保健サービスを無料で提供しています。
地域産業保健センターは全国に350か所あり、産業医や保健師をはじめとした産業保健スタッフにさまざまな相談をすることが可能です。
メリットは、産業医がいない小規模事業場でも、無料で産業保健サービスを受けることができる点です。労働者が50人未満の事業場では、地域産業保健センターに一度相談してみるとよいでしょう。
デメリットは、労働者が50人以上の事業場や、企業内に統括産業医(事業場の産業保健活動について統括的に指導を行なう産業医)がいる場合は利用できないことです。
また、サービスを受けられる50人未満の事業場でも、利用回数には制限があるので注意が必要です。
地域産業保健センターに相談するメリット
- 自社で産業医を選任しなくても、産業保健サービスを受けることができる
- 無料である
地域産業保健センターに相談するデメリット
- 無料サービスの利用は、従業員50人未満の小規模事業場に限られる
- 利用できる回数や人数に制限があるケースもある
- 担当の産業医は固定ではない
- 企業規模で従業員50人未満の小規模事業場が最優先されるため、大企業の小規模支社などはサービスを受けられないこともある
>>【無料】産業医を初めて選任する企業様向けのガイドブック。
産業医の探し方や必要書類などの産業保健基礎知識をつけたい方はこちら
【あわせて読みたい関連記事】
産業医との契約はどのように進める?契約形態や手順について解説まとめ
産業医選任で最も大切なのは、企業と相性のいい産業医と契約することです。相性の良い産業医を見つけるためにも、事業者や担当者の方は自社の課題と産業医に何を求めるかを明確にしたうえで、自社に合った探し方を確認しましょう。
リモート産業保健では、産業医の選任を業界最安値水準の月額3万円から提供しています。
ご意向に合わせてぴったりのプランをカスタマイズしますので、初めて産業医を選任する企業様でも安心です。まずは以下リンクよりお気軽に資料をダウンロード、またはお問い合わせください。
【関連お役立ち資料
産業医と産業看護職の2名体制による支援で、産業医面談はもちろん、「ストレスチェック」や「衛生委員会の支援」など、人事労務担当者様の産業保健業務の負荷を大幅軽減し、従業員の健康をサポートします。産業医の選任・交代をご検討の方にもおすすめの1冊です。
【あわせて読みたい関連記事】
産業医を初めて選任する企業様向けのガイドブック産業保健師監修/職場メンタルヘルス実践ガイドブックコンディションサーベイ サービス資料健康経営優良法人取得支援サービス資料