ストレスチェックの項目数はどれを選ぶべき?種類や内容の違いをまとめて解説

ストレスチェック 項目

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ストレスチェックの項目に必要な3つの要素

常時50人以上の労働者を使用する事業場は、1年以内ごとに1回、ストレスチェックを実施しなければなりません。ストレスチェックを行なう際は、従業員一人ひとりがストレスに関する質問票に回答し、企業は質問票を集計・分析して本人に結果を通知します。

なお、ストレスチェックの調査票には、以下の3つの要素に関する項目を含めなくてはならないことが労働安全衛生規則によって定められています。

1.職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目
2.当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目
3.職場における他の労働者による当該労働者への支援に関する項目

「職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目」は、職場の雰囲気や仕事のペースなどについての質問から、ストレスの原因をチェックする項目です。

また、「当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目」では、現在のストレス反応についてチェックし、「職場における他の労働者による当該労働者への支援に関する項目」では、周囲からのサポートについてチェックします。

これら3つの質問項目を点数化することで、ストレスの度合いを判定します。

ストレスチェック調査票は、項目数の異なる3つの種類がある

厚生労働省のホームページから、厚生労働省が推奨しているストレスチェックの調査票をダウンロードすることが可能です。

ストレスチェックの調査票には、57項目、80項目、23項目の3種類があります。「どの様式を使えば良いのかわからない」「少なくても特に問題がないか不安」という方もいるでしょう。

そこで、ストレスチェックの調査票について、各調査票の特徴や項目の違いなどについて解説します。

ストレスチェック調査票の57項目版

「職業性ストレス簡易調査票(57 項目)」は、3種類のなかで最もベーシックな調査票です。前述した3つの要素を含んだ内容になっており、厚生労働省はこの調査票を用いたストレスチェックの実施を推奨しています。

回答に要する時間は5〜10分程度です。多くの企業で広く使われているため、分析ツールも充実しており、職場でのストレスの原因や、受検者のストレス反応が総合的に把握できる内容になっています。

ストレスチェック調査票の80項目版

80項目版のストレスチェック調査票は「新職業性ストレス簡易調査票」とも呼ばれており、近年多くの企業の注目を集めています。57項目版は受検者個人のストレス状態にフォーカスした内容ですが、80項目版では職場環境やハラスメント、人事評価、仕事に対するワークエンゲージメント(働きがい)などについての質問が追加されています。

受検に要する時間は10〜15分とやや長くなりますが、より多くの情報を得られるため、集団分析による職場環境の改善がしやすくなるのがメリットです。従業員の健康管理に力を入れている企業では、この80項目版を導入しているところも増えています。

ストレスチェック調査票の23項目版

23項目版とは、「職業性ストレス簡易調査票(簡略版23項目)」のことです。厚生労働省は、57項目版と同じく23項目版も推奨しています。

他の調査票と比べると項目数が少ないため、回答に時間がかからないのがメリットですが、簡易的である分、ストレスの程度をやや把握しづらいというデメリットがあります。

ストレスチェックの項目数はどれがおすすめ?選び方のポイント

ストレスチェック調査票の57項目版、80項目版、23項目版のなかで、どれを選ぶべきか迷うようなら、厚生労働省が推奨する「57項目版」がおすすめです。

労働者の回答率を高めたいなら、短時間で回答できる「23項目版」、職場環境の改善のために、より詳細な分析を行ないたいという場合は「80項目版」を使うとよいでしょう。

ストレスチェックはWebでも可能!紙とWeb、それぞれの注意点を解説

ストレスチェックは、紙の調査票を用いた実施のほかにも、Webを用いた実施もできます。

紙の調査票を用いた場合、受検者の受検環境を、比較的同一条件にできるメリットがあります。Webを用いた場合、紙の印刷費や郵送料などのコストを削減でき、調査票の配布や回収などの負担もなく、調査結果がすぐに出るのがメリットです。

ここでは、紙とWebそれぞれの、ストレスチェックを実施する際の注意点について解説します。

ストレスチェックをWebで実施する場合

ストレスチェックをWebで実施する場合には、パソコンアプリの「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」を利用することができます。ただし、アプリはパソコン専用であるため、スマートフォンやタブレット端末で利用できない点には注意が必要です。

ストレスチェックを紙で実施する場合

紙で実施したストレスチェックの調査票を回収するときには、他の人に内容が見えないよう、封筒に入れて封をするなどの配慮が求められます。内容が把握できる状態で回収を行なう場合には、実施者または実施事務従事者が対応する必要があるため、十分に注意しましょう。

ストレスチェック調査票・項目に関するよくある疑問

最後に、調査票や調査票の項目に関するよくある疑問点についてお答えします。

ストレスチェックの項目は増やせる?

ストレスチェック調査票の項目は、衛生委員会で審議のうえ追加することが可能です。ただし、注意点として前述した3領域に関する項目を含めるというルールは守らなくてはなりません。また、選定する項目の科学的根拠も必要となります。

ストレスチェックに含めてはならないNG項目とは?

ストレスチェックの項目を増やすことはできますが、不適当な項目を増やすことはできません。不適当な項目には、性格検査、希死念慮、うつ病検査などが該当します。

ストレスチェック調査票と一般定期健診の問診票は分けるべき?

ストレスチェック調査票と一般定期健診の問診票は、目的や取り扱いが異なるため別にしましょう。

ストレスチェック調査票の外国語版はある?

外国語版のストレスチェック調査票も、厚生労働省によって公開されています。外国語版は57項目のみとなり、対応している言語は、英語、中国語、ベトナム語、タガログ語、ネパール語、ペルシャ語、ポルトガル語、ミャンマー語、スペイン語、インドネシア語です。

ストレスチェック受検案内の文書例や面接指導の勧奨文書例、面接指導の手引き資料も公開されているため、ぜひ活用してください。

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まとめ

今回は、ストレスチェック調査票や調査項目について解説しました。57項目版、23項目版、80項目版の3種類のなかから、企業の目的や状況に合わせて選択しましょう。

また、ストレスチェック調査票には、紙版とWeb版があるため、それぞれ企業の状況に応じて使い分けることができます。ぜひ上手に活用して、ストレスチェックをスムーズに実施してください。

以下リンクは、リモート産業保健のガイドブックダウンロードページと資料請求ページです。こちらもぜひご覧ください。

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