健康経営優良法人認定制度は、優良な健康経営を行なう企業を認定し、可視化するための制度です。企業にとっては自社のイメージアップとなり、優良な人材を確保しやすくなるメリットがあります。また、健康に配慮された環境で労働者が業務に就くことで生産性が向上し、永続的な企業の繁栄にもつながるでしょう。
本記事では、健康経営優良法人認定制度について、具体的な制度の内容や申請フロー、認定を受けるメリットやデメリットについて詳しく解説します。
健康経営優良法人とは?
健康経営優良法人とは、「自社の従業員の健康管理を経営的な視点で考え、積極的に取り組んでいる会社」として日本健康会議により認定された法人のことです。
健康経営優良法人認定制度が始まった2017年から認定数は年々増加し、2023年度は大規模法人部門で2676法人(前年度より+377法人)、中小規模法人部門で14012法人(+1757法人)と引き続き過去最高を記録しました。なお、2024年度の認定結果は2024年3月に予定しています。
のちほど詳しく説明しますが、健康経営優良法人認定制度の背景には、少子高齢化による要因が大きく、それにともなう医療費・介護費の増大や慢性的な人手不足なども課題となっています。
そこで、人的資本に対する投資、つまり健康投資を積極的に行なうことで以下の効果が期待されています。
- 自社の従業員の健康増進
- 従業員や組織のポテンシャル向上
- 優秀な人材の確保や定着
- 企業の業績や価値の向上
- 医療費や介護費の抑制 など
健康経営優良法人に認定されると、企業イメージが向上したり、自治体・金融機関からインセンティブを受けられたりするといったさまざまなメリットがあります。
また、求職者やその家族、取引先や投資家などが「従業員の健康に配慮した企業かどうか」を判断する際のポイントとして健康経営優良法人の認定の有無を確認する場合も多いでしょう。
働き方改革が急ピッチで進められている日本では、健康経営優良法人の価値がよりいっそう高まっている現状があります。
健康経営とは?
そもそも健康経営とは、企業理念に基づき、企業が従業員の健康管理を経営的な課題ととらえて戦略的に実践することです。つまり、「従業員の健康状態に配慮した取り組みを、将来的な収益性を高める投資として企業全体で力を入れる」という考え方のことです。
これまで従業員の健康管理は個人の課題と考えられていました。しかし、従業員は企業の人的資本であり、個人の生産性やモチベーションが企業業績に影響を与えることが広く認知されたため、健康経営に取り組む企業が増加しています。
なお、健康経営は大企業向けの取り組みととらえられがちですが、人数が限られる中小企業において個人のパフォーマンスによる利益・損失が大きいことは明らかでしょう。そのため、どの規模の企業であっても健康経営への取り組みは重要といえます。
経済産業省が創設した「健康経営優良法人認定制度」とは?
まずは、「健康経営優良法人認定制度」「健康経営優良法人ホワイト500・ブライト500」がどのようなものなのか、概要を知っておきましょう。
健康経営優良法人認定制度の概要
「健康経営優良法人認定制度」は、2016年度に経済産業省によって定められた制度の一つです。労働者の健康管理を経営の一環とする「健康経営」に積極的に取り組む優良法人を選定し、社会的評価を高める狙いがあります。
健康経営優良法人の認定は、毎年実施されています。認定を受けると「健康経営優良法人」のロゴマークの使用が可能になり、企業のホームページや求人広告、名刺などに載せることができます。
健康経営優良法人を取得できる法人
「健康経営優良法人」認定制度は、以下の2部門に分かれており、法人の規模により申請する部門が異なります。
- 大規模法人部門:大規模な企業や医療法人などが対象
- 中小規模法人部門:中小規模の企業や医療法人などが対象
大規模法人部門と中小規模法人部門では、認定要件や認定までのスケジュール、認定申請料などが異なるため、注意が必要です。
また、健康経営優良法人に似た制度として「健康経営銘柄」がありますが、これは東京証券取引所に上場している企業のみが対象で、上場企業のなかから健康経営に優れた企業を選定するものです。
位置付けとしては、健康経営銘柄は健康経営優良法人の一部であるといえます。
健康経営優良法人ホワイト500・ブライト500とは?
大規模法人部門で健康経営優良法人に認定された法人のうち、上位に位置する法人は「ホワイト500」に認定されます。中小規模法人部門では、地域で健康経営の発信を行なっている上位法人を「ブライト500」とします。
なお、認定された企業は「健康経営優良法人ホワイト500」「健康経営優良法人ブライト500」のロゴマークの使用が可能です。
「健康経営優良法人認定制度」が注目を集める背景
健康経営優良法人認定制度の申請数・認定数は2020年頃から急激に増えており、その注目度の高さが伺えます。この背景には、若手労働者の健康への意識の高まりや、少子高齢化による労働人口の減少、働き方改革の浸透、新型コロナウイルスの影響などがあります。
あらゆる業界において深刻な人手不足が続くなか、企業は優秀な人材を確保するため、さまざまな対策を講じています。そのなかでも「健康経営への積極的な取り組み」は求職者にとって就職の決め手になり得るほか、社内の労働者にとっても働き続ける理由の一つになります。
また、働き方改革や新型コロナウイルスの感染拡大により、リモートワークやフレックスタイム制などの多様な働き方が一気に広がりました。そのため、労働者の健康管理と生産性の向上を両立できるよう、健康経営に取り組む企業が増えています。
現代の日本社会が抱えるさまざまな問題への解決策として、健康経営に舵を切る企業が増えていることが、健康経営優良法人認定制度への関心を高める大きな要因の一つとなっています。
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先述したとおり、健康経営優良法人の認定は「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」の2区分で行なわれます。業種や労働者数、資本金などで区分が異なるため、申請する際は自社がどの区分に当たるかを確認しましょう。
※内容は変更になる可能性があるため、最新情報については、経済産業省のWebサイトを確認してください。
「会社法上の会社等」または「士業法人」の場合、区分は以下のとおりです。
【大規模法人部門】
- 卸売業:従業員数101人以上
- 小売業:従業員数51人以上
- サービス業:従業員数101人以上
- 製造業その他:従業員数301人以上
【中小規模法人部門】
- 卸売業:従業員数1人以上100人以下、または資本金(出資金額)1億円以下
- 小売業:従業員数1人以上50人以下、または資本金(出資金額)5,000万円以下
- サービス業:1人以上100人以下、または資本金(出資金額)5,000万円以下
- 製造業その他:1人以上300人以下、または資本金(出資金額)3億円以下
【健康経営優良法人2024】認定要件について
健康経営優良法人の認定要件は部門ごとに異なります。ここからは部門別の認定要件を紹介します。
大規模法人部門の認定要件
認定要件は、「大項目」「中項目」「小項目」「評価項目」に分かれていき、より具体的な取り組み内容が決められています。社会の状況に応じて要件の変更が行なわれることがあるため、毎年確認しておきましょう。
▼大項目
- 経営理念・方針(経営者の自覚)
- 組織体制
- 制度・施策実行
- 評価・改善
- 法令遵守・リスクマネジメント(自主申告)
▼中項目
「3. 制度・施策実行」のみ下記の基準に分かれています。
- 従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討
- 健康経営の実践に向けた土台づくり
- 従業員の心と身体の健康づくりに関する具体的対策
「小項目」以降はさらに細かい基準があり、認定には一定数の項目の達成が必要となります。なお、ホワイト500は、その他の大規模法人より達成しなければならない項目が増えます。
詳細は、下記リンクで確認しておきましょう。
健康経営銘柄2024選定基準及び健康経営優良法人2024(大規模法人部門)認定要件
出典:健康経営銘柄2024選定基準及び健康経営優良法人2024(大規模法人部門)認定要件|日本経済新聞社 ACTION!健康経営
中小規模法人部門の認定要件
中小規模法人部門の認定要件では、「大項目」「中項目」は大規模法人部門と同様ですが、「小項目」以降の内容や達成すべき項目数が異なります。
なお、ブライト500に申請するためには、より多くの項目達成が必要となります。こちらも、詳細は下記リンクで確認しておきましょう。
健康経営優良法人2024(中小規模法人部門)認定要件
出典:健康経営優良法人2024(中小規模法人部門)認定要件|日本経済新聞社 ACTION!健康経営
健康経営優良法人を取得するメリット4選
ここまで、健康経営優良法人の認定までの流れを確認しましたが、健康経営優良法人に認定されるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
メリット(1)業績向上につながる
労働者の健康が守られれば、生産性向上・組織の活性化につながります。継続して健康経営に取り組み、労災や事故、健康被害を防ぐことで、労働者の生産性が上がり、業績向上も期待できるでしょう。
メリット(2)企業価値が高まる
健康経営優良法人として認定されると、経済産業省のWebサイトに掲載されます。また、健康経営優良法人のロゴマークを使用できるようになるため、社内外問わず、企業のイメージアップや社会からの信頼獲得が期待できます。
社会からの信頼は企業価値を高める重要なポイントです。株価が上がり、金融機関からの融資を得やすくなるため、企業の継続や拡大に大きく貢献するでしょう。
メリット(3)人材を確保しやすくなる
健康経営に取り組む企業は、求職者からの応募を集めやすくなります。就職後も健康的に働ける環境であれば離職率も低下するため、既存の労働者にも長く安定して働いてもらうことができます。
健康経営優良法人に認定されれば、「健康経営に積極的に取り組んでいる企業」として、人手不足の現代社会でも優秀な人材を確保しやすくなるでしょう
メリット(4)インセンティブが付与される
健康経営優良法人として認定された企業には、自治体・銀行などからさまざまなインセンティブが付与されます。インセンティブを付与する自治体や銀行などは、年々増加しているため、うまく活用することで企業経営の維持や事業拡大に役立つでしょう。
実際の自治体・企業のインセンティブの一例は、以下のとおりです。
自治体・金融機関等 | 具体的な優遇措置 |
---|---|
池田泉州銀行 | 認定を取得している中小企業者に対し、銀行所定金利より一律年▲0.10%の融資を実施 |
長野県松本市 | 認定を受けている事業者に対して、公共調達において100点満点中1.0点の加点評価。 |
大分県 | 認定を受けている中小企業・小規模事業者に対して特別利率・保証料率により融資。 |
東京海上日動火災保険(株) | 従業員が被った業務上の災害をカバーする保険商品において、認定割引として5%の割引を適用。 |
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健康経営優良法人の認定を受けることで得られるメリットは大きく、申請を予定している法人も多いでしょう。しかし、デメリットが存在することも理解しておかなければなりません。ここでは、健康経営優良法人のデメリットを解説します。
デメリット(1)条件達成のハードルが高い
健康経営優良法人として認定されるには、多岐にわたる評価項目を達成し、認定要件を満たさなければなりません。企業側の努力だけでは達成できない項目も多く、労働者も巻き込み一丸となって取り組みを行なう必要があります。
また、健康経営の取り組みを行なっても、すぐに結果が出るとは限らず、関連業務に従事する労働者などから不満の声が上がる可能性もあるでしょう。担当者の方にかかる業務負担を軽減するためにも、効率化をはかれる部分については、あらかじめ健康管理のシステムなどを導入しておくのが効果的です。
デメリット(2)申請から認定までの手続きに時間がかかる
健康経営優良法人の申請から認定までには、さまざまなステップを踏む必要があります。申請にかかる労力や時間は、企業にとって小さくない負担になるでしょう。
以前は、書類を手書きで作成後、郵送する必要がありましたが、現在は書類データのアップロードが可能になりました。申請用のIDをサイト上で発行し、認定申請書をダウンロードして必要事項を記載したのち、専用サイトに電子データとしてアップロードできます。少しでも業務を簡略化したい場合には、適宜、こういった便利な機能を活用しましょう。
デメリット(3)認定の更新が必要である
健康経営優良法人の認定期間は1年間です。継続して認定を受けるには、毎年申請を行なうとともに、健康経営に継続的に取り組み、認定要件を満たし続けることが求められます。
健康経営には、社員の健康維持・増進はもちろん、採用力の強化、従業員エンゲージメントの向上など、大きなメリットが見込めます。多少の時間や労力がかかるのは事実ですが、企業として積極的に取り組みたいところです。
大規模法人部門の健康経営優良法人の申請フロー
健康経営優良法人の大規模法人部門の申請は、以下の流れで行なわれます。なお、本内容は経済産業省のウェブサイト「健康経営優良法人認定制度」や日本経済新聞社が運営するポータルサイト「ACTION!健康経営」を参考にしています。
また、健康経営優良法人2025の申請開始時期は正式に発表されていませんが、例年は8月下旬から始まっています。とはいえ、変更の可能性もあるため、申請予定の企業は最新情報を定期的に確認してください。
1. 「ACTION!健康経営」ポータルサイトから申請申し込み
大規模法人部門の認定を申請するには、保険者との連携が必須です。認定要件や健康経営度調査のサンプルは、事前にしっかり確認しましょう。
申請は、日本経済新聞社が運営するポータルサイト「ACTION!健康経営」から行ないます。初めて申請する場合は、ポータルサイトにアクセスして新規申請用のIDを取得しなければなりません。申請登録後、メールで届いたリンクから申請用サイトにログインします。
なお、過去に申請したことがある場合は、受付開始時に登録したメールアドレスに案内が送られるため、再度IDを発行する必要はありません。すでに登録したメールアドレスを変更する場合は、健康経営優良法人認定事務局へ忘れずに連絡をしましょう。
また、前年の健康経営認定調査票に回答していない上場企業の場合、受付開始時に申請に関する案内が郵送で送られます。
2. 従業員の健康に関する取り組みについての「健康経営度調査票」をダウンロードし、自社の取り組み状況を記載のうえ、アップロードする。
健康経営度調査とは、法人の健康経営の取り組み状況と経年での変化を分析するための調査です。この調査結果をもとに、「健康経営銘柄」の選定および「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の認定のための基礎情報を得ます。
ID取得後、メールから申請用サイトにログインし、健康経営度調査票をダウンロードします。調査票に自社の取り組み状況を記載し、申請用サイトにアップロードします。受付期間中は何度でもアップロード可能で、最後にアップロードした回答が審査対象です。
3. 認定委員会による審議
申請期間終了後、認定申請料の請求書がメールまたは郵送で届きます。申請料は1法人あたり8万8,000円(税込)で、グループ会社との合算で申請する場合は、1法人あたり1万6,500円(税込)の追加費用が必要です。
支払いがない場合、申請は無効となります。申請料の入金確認後、認定委員会による審議が行なわれ、認定の可否が判定されます。
また、健康経営度調査に回答した企業には、フィードバックシートが個別に送付されます。フィードバックシートとは、企業の各施策の偏差値などを記載した評価結果のことです。
4. 日本健康会議が「健康経営優良法人」を認定
日本健康会議とは、少子高齢化が急速に進む日本において、国民一人ひとりの健康寿命の延伸と適正な医療について、経済団体や医療団体、保険者などの民間組織が連携し、行政の支援のもと活動を行なうために設立された団体です。
認定委員会による審査の結果、認定基準を満たしていると判断された企業に対して、例年2月頃に認定内定の通知が行なわれます。
その後、日本健康会議によって「健康経営優良法人」として正式に認定されます。例年3月に発表され、認定期間は認定年の4月1日から翌年の3月31日までです。認定は1年間有効で、次年度も保持するには更新が必要です。
認定の保持には継続的な取り組みと改善が重要であるため、認定年のフィードバックシートを参考にして改善点を特定し、対策・強化を講じましょう。
中小規模法人部門の申請フロー
健康経営優良法人の中小規模法人部門の申請は、以下の流れで行なわれます。
1. 加入している保険者の健康宣言事業に参加
健康経営優良法人の中小規模法人部門の申請には、まず、加入している保険者の「健康宣言事業」への参加が必須です。健康宣言事業とは、事業主が企業全体で労働者の健康管理に取り組むことを宣言し、保険者(協会けんぽや健康保険組合連合会など)がサポートをする仕組みです。
参加方法については、自社が加入している保険者(協会けんぽの各都道府県支部、健康保険組合連合会の各都道府県連合会、国保組合など)に連絡し、確認してください。※お手持ちの保険証の下部に保険者の名称や連絡先などの記載があります。
なお、地域・保険者によって「健康宣言事業」の名称が異なる場合があります。例えば、協会けんぽ北海道支部では「健康事業所宣言」、協会けんぽ東京支部では、「健康企業宣言」、協会けんぽ広島支部では「ひろしま企業健康宣言」などです。
また、保険者や自治体が実施する宣言事業によっては、企業が宣言してから健康経営の実践と検証までの取り組みを求められることがあります。その際、必要な期間や参加可能な時期は各保険者・自治体によって異なるため、事前に条件やスケジュールを確認しましょう。
2. 「ACTION!健康経営」ポータルサイトから申請申し込み
申請は日本経済新聞社が運営する「ACTION!健康経営」から行ないます。初めて申請する場合はポータルサイトにアクセスし、法人名やメールアドレスなどを入力して新規申請用のIDを取得します。
申請時期が近づくと、ポータルサイトに「初めて申請する企業担当者様<新規ID発行 令和◯年度>」という項目が表示されます。そのリンクをクリックし、各種情報を入力して申請手続きを進めましょう。
一度申請した企業は、受付開始時に登録したメールアドレスに案内が送られるため、再度IDを発行する必要はありません。
申請登録が完了したら、登録したメールアドレスに届いたメールを確認し、申請用の専用サイトへログインします。なお、登録したメールアドレスを変更する場合は、健康経営優良法人認定事務局へ忘れずに連絡してください。
3. 「健康経営優良法人認定申請書」をダウンロードし、自社の取り組み状況を記載のうえ、アップロードする。
「健康経営優良法人認定申請書」とは、企業が健康経営の取り組みを評価・認定してもらうために提出する書類です。健康経営の具体的な施策、実施状況、成果などを詳細に記載し、健康経営優良法人の認定基準を満たしているかを示します。
申請登録後に届いたメールに記載された専用サイトにアクセスし、健康経営優良法人認定申請書をダウンロードします。入力作業が必要なため、作業しやすい場所に保存しておくと便利です。
必要項目を記載し、再度専用サイトにアクセスしてアップロードします。なお、大規模法人部門と中小規模法人部門で申請期間が異なる場合があるため、注意が必要です。
4. 認定委員会による審議
申請期間終了後、認定申請料の請求書がメールまたは郵送で届きます。申請料は1法人あたり1万6,500円(税込)です。所定の期間内に支払いがない場合は申請が無効となります。
入金確認後、提出された申請書をもとに認定委員会が審議を行ない、認定基準を満たしていれば例年2月頃に内定通知が届きます。
5. 日本健康会議が「健康経営優良法人」を認定
例年3月頃、日本健康会議が正式に「健康経営優良法人」として認定を行ないます。中小規模法人部門で特に優れた取り組みを行なっている上位500社には、「ブライト500」の称号が与えられます。
認定期間は認定された年の4月1日から翌年3月31日までで、次年度も保持したい場合は更新が必要です。
【健康経営優良法人2024】スケジュール
調査内容や認定要件は変更されることがあるため、経済産業省のWebサイトを適宜確認し、次年度に向けて最新情報を把握しましょう。
大規模法人・中小規模法人ともに、健康経営度調査や認定要件の検討は5〜6月頃から行なわれます。2024年の申請期間と発表時期は以下のとおりです。
- 大規模法人部門(健康経営度調査):2023/8/21(月)~2022/10/13(金)17時
- 中小規模法人部門(申請受付):2023/8/21(月)~2022/10/20(金)17時
- 健康経営優良法人の発表は2024年3月頃(予定)
まとめ
健康経営優良法人の認定を受けることで、企業の健康経営の成果を可視化し、「社員の健康を大切にする優良企業」というイメージを定着させることができます。さらに、健康経営の推進によって、労働者は長く、健康的に働くことができるようになるため、双方にとって大きなメリットがあります。
しかし、自社だけで健康経営への取り組みを行ない、毎年の申請手続きを行なうには、かなりの時間と労力、コストを要します。自社だけで運営を行なうことが困難な場合には、外部に業務の一部を委託するのも選択肢の一つです。
リモート産業保健では、「健康経営優良法人 認定取得支援サービス」を提供しており、その認定取得率は100%(2023年4月時点)です。健康経営の推進から健康経営優良法人の申請手続きまで、煩雑な関係業務を全面的にサポートします。
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