働き方改革の具体8選!実現するためにはのアイデアとコツを紹介!

働き方改革の具体例8選!参考になる取り組み事例・アイデアを一挙ご紹介

執筆者

はじめまして、shirocanと申します。
大学院修了後、フリーター期間を経て、教育系一部上場企業、人材系ベンチャー企業に勤務しました。ベンチャー企業勤務時より、様々な副業や活動を行ない、現在は法人経営のほか、webライター、キャリアアドバイザー、各種試験講師、研修講師などに従事しております。

執筆経験としては、副業系、投資、キャリア、金融、経営、ライフデザイン、中学高校大学受験における各教科の勉強法、各種資格試験の勉強法などがございます。翻訳、校正経験もございます。

文章を書くことが好きであり、はじめは副業で始めたライターのお仕事に充実感や責任感を覚え、約5年続けております。様々なジャンルを執筆する中で、常に学び続けることを忘れず、高品質の記事つくりに邁進しております。

監修者

働く人の心身の健康管理をサポートする専門家です。従業員の皆さんと産業保健業務や面談対応から健康経営優良法人の取得などのサービスを通じて、さまざまな企業課題に向き合っています。私たちは、企業経営者・人事労務の負荷軽減と従業員の健康を実現するとともに、従業員に対する心身のケア実現を通じ、QOL向上と健康な労働力人口の増加への貢献を目指しています。

働き方改革は、働く人々が個々の事情に応じた、多様で柔軟な働き方を選択できる社会を実現するためのものです。しかし、働き方改革を推進したいものの、どのような方法で実現すべきかわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、働き方改革を推進するための具体的な方法や実際の取り組み事例について紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。自社の働き方改革の実現を目指しましょう。

働き方改革を実現するには?基本のアプローチ方法

企業内で働き方改革を実践するには、さまざまな側面からのアプローチが必要になります。

働き方改革のアプローチ方法(1)長時間労働の是正

新型コロナウィルス感染症の影響でテレワークなどの普及が進み、「仕事」や「働き方」に対する価値観も大きく変わりました。しかし、以前の日常が戻りつつあるなかで、業界、職種によっては、長時間労働をさせざるを得ない現実があります。

長時間労働の常態化は、過労死にもつながる大きな社会問題といっても過言ではありません。労働者自身の勤怠管理も課題ですが、企業側が労働者の管理を適切に行なうことも重要です。具体的には、残業時間や休日出勤を減らすだけでなく、サービス残業や自宅への仕事の持ち帰りなどが発生していないか、注意を払う必要があります。

このほか、仕事のフローの見直しなどを徹底することで、業務の効率化を図って労働者一人ひとりの負担を減らす、時間を要するだけの無意味な会議をなくすといった取り組みも必須でしょう。

参照:「働き方改革」の実現に向けて |厚生労働省

働き方改革のアプローチ方法(2)待遇改善・格差是正

働き方改革というと労働時間の管理に目が向きがちですが、待遇改善・格差是正といった、賃金をはじめとする対価に関するアプローチも有効です。

企業側は、正規雇用・非正規雇用に関係なく、すべての労働者が適正な賃金を受け取れるように、給与体制の見直しを実施する必要があります。

2021年4月からすべての企業に適用されるようになった「同一労働同一賃金制度」の原則に従い、業務内容が同じであれば、雇用形態に関係なく同じ額の賃金を労働者に支払わなければなりません。

雇用形態が違うために賃金に格差がある、賞与が支給されないといった格差の是正を進めることは、働き方改革の重要な取り組みの一つといえます。

働き方改革のアプローチ方法(3)多様な働き方の導入

厚生労働省は働き方改革において「働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現」することを目指しています。

子育てや介護を行なっているなどの環境でも、労働者が十分に力を発揮し仕事に取り組めるように、テレワークやフレックスタイム制、裁量労働制など、自分に合った働き方を選べるようにするのも企業努力の一つといえるでしょう。

結婚・出産などのライフイベントや家庭の事情によって退職を検討している労働者も、柔軟な働き方ができるようになれば、辞めずに仕事を継続できるかもしれません。

労働者の離職率を下げることは優秀な人材の流出を防ぐことにつながるため、企業側にとっても大きなメリットになります。多様な働き方の導入は、企業の今後の発展のために必要な対策といえるでしょう。

働き方改革の具体例|参考になる企業事例8選を紹介

ここでは、実際に企業が取り組んでいる、働き方改革の具体例やアイデアを紹介します。

働き方改革の具体例(1)日本航空株式会社【運輸業】

航空大手の日本航空株式会社では、年次有給休暇の取得促進や労働時間の適正化に取り組んでいます。かつては部署ごとに労働時間の格差がありましたが、全部署でフレックス制度を導入したことで労働時間の差はなくなってきています。さらに、フレックス制度の導入により、育児中の社員もフルタイムでの復職が可能になりました。

その他、2018年度からは、業務プロセスの改善にAIを活用して定型業務の集約化を加速させ、業務効率の向上を目指しています。 2019年度には、コミュニケーションスペースを拡大することで、部門を超えたコミュニケーションの活性化や新しい働き方の実現を図りました。

参考:日本航空株式会社:働き方・休み方改善取組事例 | 働き方・休み方改善ポータルサイト | 厚生労働省

働き方改革の具体例(2)株式会社ブリヂストン【製造業】

従業員一人ひとりが自分らしく働けるように、株式会社ブリヂストンではダイバーシティを意識した取り組みを行ない、潜在的な格差や差別などの改善を推進しています。

また、育児中の従業員のキャリアをサポートするため、仕事と子育ての両立をしやすい環境づくりも継続的に行なっています。具体的には、妊娠・出産・育児に関する制度を設けたり、事業所内に保育園を開設したりしています。

参考:株式会社ブリヂストン:働き方・休み方改善取組事例 | 働き方・休み方改善ポータルサイト | 厚生労働省

働き方改革の具体例(3)株式会社東急コミュニティー【不動産業】

株式会社東急コミュニティーは従業員満足度調査を2年に1回実施することにより、従業員の会社への意識を「見える化」して、賃金や福利厚生、教育といった自社の制度に対して必要な施策を実行できるようにしています。

また、テレワーク制度やスライド勤務制度、時間単位年休などを活用して、それぞれの事情に応じて働き方や勤務時間を調整することも可能です。このような取り組みで従業員がいきいきと働ければ、顧客に対するサービスの向上につながると考えています。

参考:株式会社東急コミュニティー:働き方・休み方改善取組事例 | 働き方・休み方改善ポータルサイト | 厚生労働省

働き方改革の具体例(4)株式会社壱番屋【飲食サービス業】

人手不足という深刻な問題を解消するため、株式会社壱番屋では、勤務終了と翌日の始業との間を10時間以上にする勤務間インターバル制度を導入しています。従業員の長時間拘束を防ぎ、能力を最大限発揮できる環境を整えることが目的です。

また、店舗の開店前準備と閉店後処理をパートタイマーでも担当できるよう、シフトの見直しも実施しました。店舗の状況によっては、閉店時間を早めるなど営業時間の調整を行ない、従業員に負担がかからないようにしています。

さらに、本社だけでなくフランチャイズ店舗のオーナーにも、働き方改革に関する情報発信を行なっています。

参考:株式会社壱番屋:働き方・休み方改善取組事例 | 働き方・休み方改善ポータルサイト | 厚生労働省

働き方改革の具体例(5)藤田観光株式会社【宿泊業】

藤田観光株式会社は、年に2回開かれるダイバーシティ推進メンバー会議で、各事業場が発表したダイバーシティの推進に対する取り組みのなかから優れたものを表彰しています。この表彰制度は、従業員の意識改革の一翼を担っています。

このほか、働き方改革への取り組み内容を競う「働き方改革アワード」も実施しています。

参考:藤田観光株式会社:働き方・休み方改善取組事例 | 働き方・休み方改善ポータルサイト | 厚生労働省

働き方改革の具体例(6)株式会社JTB【旅行業】

株式会社JTBが実施した働き方改革への取り組みは、ワークシフト2020による既存業務の見直しです。既存の無駄な業務を減らしたり、ワークフローを整理して作業スピードを上げたり、デジタルツールを利用して情報の集約や共有を行なったりして、業務効率の改善を図りました。

このような取り組みを通して、時間や場所の制約を受けない柔軟な働き方の普及を進めています。その一環として、2018年から在宅勤務制度は全社員が利用できるようになりました。

参考::株式会社JTB | 年次有給休暇取得促進取組事例 | 働き方・休み方改善ポータルサイト | 厚生労働省

働き方改革の具体例(7)株式会社りそな銀行【金融業】

従業員全員が仕事と生活を両立できるよう、株式会社りそな銀行ではさまざまな取り組みを実施しています。

例えば、月に1日の休暇取得を奨励する「スマートデー」の新設が挙げられます。その他、定期的な早帰りを勧めたり、原則として19時退社を徹底したりするなど、時間外労働を削減する取り組みが充実しているのが特徴です。

さらに、仕事と育児の両立支援も進めており、男性の育児参画を推進するイクボス宣言を推進することで、男性も育児休業を取得しやすい職場づくりを目指しています。

参考:株式会社りそな銀行:働き方・休み方改善取組事例 | 働き方・休み方改善ポータルサイト| 厚生労働省

働き方改革の具体例(8)大同生命保険株式会社【保険業】

大同生命保険株式会社は、2008年度頃からワーク・ライフ・バランスの充実化に取り組み、残業時間を大きく削減できた実績があります。その取り組みは、パソコンの自動シャットダウン時刻を設定し、19時退社を目標とするという徹底したものです。

その他、毎月1日以上の休暇取得を奨励するプラスワン休暇制度を導入するとともに、人事から年次有給休暇の取得状況を毎月送付することで、日頃から休暇取得の意識を高める工夫をしています。

さらに、仕事と育児を両立しやすい職場づくりのため、男性の育児休業の取得を推進しており、その結果、2014年度以降は男性の育児休業取得率100%を達成しています。

参考:大同生命保険株式会社:年次有給休暇取得促進取組事例 | 働き方・休み方改善ポータルサイト| 厚生労働省

まとめ

この記事では働き方改革について、基本的なアプローチ方法や具体的な事例など企業側が知っておくべきことを解説しました。

働き方改革は、企業単体ではなく社会全体の課題と捉えて取り組む必要があります。今後さらに加速することが予想される少子高齢化のなか、事業を継続して企業価値を高めていくには、優秀な人材の確保が必要不可欠です。

そのためには、労働者の待遇の平等性を担保したり、柔軟に働ける環境づくりを遂行したりといった、働き方改革への取り組みが重点課題となります。

しかし、急に働き方改革の推進といわれても、具体的に何をしたら良いのかわからないと感じる企業担当者の方もいるでしょう。

そこでおすすめなのが、「リモート産業保健」のサービス利用です。リモート産業保健では、働き方改革を推進するための関連業務を一括サポートいたします。

「働き方改革を意識した新たな取り組みを行ないたいが、十分な社内リソースが確保できない」「そもそも何から手を付けるべきかわからない」という場合には、ぜひ以下リンクよりお問い合わせもしくは資料をダウンロードください。

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