セルフケアとは?ストレスとの上手な付き合い方を紹介

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執筆者

はじめまして、shirocanと申します。
大学院修了後、フリーター期間を経て、教育系一部上場企業、人材系ベンチャー企業に勤務しました。ベンチャー企業勤務時より、様々な副業や活動を行ない、現在は法人経営のほか、webライター、キャリアアドバイザー、各種試験講師、研修講師などに従事しております。

執筆経験としては、副業系、投資、キャリア、金融、経営、ライフデザイン、中学高校大学受験における各教科の勉強法、各種資格試験の勉強法などがございます。翻訳、校正経験もございます。

文章を書くことが好きであり、はじめは副業で始めたライターのお仕事に充実感や責任感を覚え、約5年続けております。様々なジャンルを執筆する中で、常に学び続けることを忘れず、高品質の記事つくりに邁進しております。

監修者

働く人の心身の健康管理をサポートする専門家です。従業員の皆さんと産業保健業務や面談対応から健康経営優良法人の取得などのサービスを通じて、さまざまな企業課題に向き合っています。私たちは、企業経営者・人事労務の負荷軽減と従業員の健康を実現するとともに、従業員に対する心身のケア実現を通じ、QOL向上と健康な労働力人口の増加への貢献を目指しています。

セルフケアの意味とは?

セルフケアを日本語に訳すと「自己管理」となり、メンタルヘルスにおける意味は「自分の健康管理を自分で行なうこと」となります。

現代社会では、生活習慣の乱れからくる疾患を抱える方や、仕事や社会などに対する精神的ストレスを感じる方が増えています。

このような背景から、セルフケアは厚生労働省が示す「4つのメンタルヘルスケア」のうちの一つとして、重視されるようになりました。「4つのメンタルヘルスケア」の内容と、それぞれで事業場がすべきことは以下のとおりです。

セルフケア

労働者自身が行なうケアのこと。事業場は労働者に対して、適切なセルフケアが行なえるよう、情報提供や研修の機会を設けるのが望ましい。

ラインによるケア

労働者の上司など、管理監督者が行なうケアのこと。労働者からの相談への対応や職場環境の改善、職場復帰の支援などを行なう。

事業場内産業保健スタッフなどによるケア

企業の産業医や保健師などの産業保健スタッフ、人事労務担当者などが主体となって行なうケアのこと。これらのスタッフが、セルフケアやラインによるケアが適切に行なわれるようサポートするとともに、監督者や労働者に指導を行なう。

事業場外資源によるケア

社外の専門機関や専門家のサービスを活用して行なうケアのこと。これらの外部機関は、適宜企業から必要な情報の提供を受けながら、労働者の心身の健康をサポートしたり、職場復帰の支援を行なったりする。

企業は、上記4つのケアが適切に実施されるよう、事業場内外の関係者と連携し、それぞれの課題に即した取り組みを進めることが重要です。

職場メンタルヘルス実践ガイドブック_産業保健お役立ち資料
【関連お役立ち資料】

【セルフケアの第一歩】ストレスとの付き合い方とは?

ストレスとは外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態を示し、その要因はさまざまです。

おもに、環境の変化や天候などから生じる環境的要因、体調不良などからくる身体的要因、人間関係や仕事の忙しさなどによる社会的要因、不安や悩みなどからくる心理的要因が挙げられます。

ここでは、ストレスと上手に付き合う方法について紹介します。

ストレスの兆候を見逃さないこと

メンタルヘルス不調に陥らないためには、ストレスの兆候にいち早く気付くことが大切です。

精神的な不調は目に見えず、本人も周囲もストレスに気付きにくいことがあります。しかし実際には、強いストレスを感じると心身にさまざまな悪影響が生じます。

症状の現れ方だけでなく、ストレスに対する抵抗力の強さにも個人差があります。そのため、「これくらいのことで」などと、ストレスの度合いや原因を決めつけるのは避けるべきです。

心や身体、行動がいつもと違うと感じたら、そのサインを見逃さないようにし、適切に対処しましょう。例えば、眠れなくなった、食欲が落ちたなどの変化があったときには、無理をせずに休養や気分転換を心がけてください。

ストレスとの上手な付き合い方を知ること

セルフケアの考え方としては、ストレスを溜めないようにすることと同じくらい、ストレスが溜まったときに適切な対処をすることも重要です。

セルフケアの方法は、本を読む、音楽を聴く、旅行をする、運動をするなど人それぞれです。自分に合うセルフケアの方法を知っていれば、心が疲れ切ってしまう前に自分で対処できます。

ストレスと上手に付き合うためには、「ストレスが溜まってきた」と察知したら、自分にあったセルフケアの方法で早めに自分を癒すようにしましょう。

すぐに実践できる!セルフケアの方法8選

ここでは、すぐに実践できるセルフケアの方法を紹介します。まずは、このなかから自分にあった方法を見つけてみましょう。

セルフケアの方法(1)適度な運動を行なう

​​運動は心身のリフレッシュに有効です。身体を動かして心地よさを感じるとともに、適度な負荷で筋肉がほぐれたり、血流が良くなったりします。

また、身体を適度に動かすことで、「辛い」「苦しい」などのネガティブな感情が発散されます。外で運動すれば、周りの自然や景色が気分転換にもつながるでしょう。

適度に身体を動かして心身がリラックスすると、副交感神経が活発になります。それにより、癒しのホルモンといわれているセロトニンの分泌が増えるので、ストレスが緩和されます。

運動が苦手な方もいるでしょうが、何も長時間激しい運動をする必要はありません。「気持ちいい」「爽快」と感じる程度のウォーキングや軽いジョギングなど、軽めの有酸素運動から始めてみてはいかがでしょうか。

セルフケアの方法(2)睡眠の質を高める

睡眠の質は心身の健康に大きく影響します。心も身体もリラックスさせるためには、しっかりと布団に入って十分な睡眠時間を確保し、睡眠の質を高めることが重要です。

寝心地が良い寝具やパジャマ、寝付きを良くするルームライト、リラックスできるアロマなど、眠りの質を上げるのに役立つグッズを見つけるのもよいでしょう。

セルフケアの方法(3)趣味の活動を楽しむ

自分の好きなことや趣味の活動に夢中になることで、気分転換ができてストレスが解消され、心の不調が和らぎます。リフレッシュできて心が元気になれば、仕事にも集中できるようになるでしょう。

また、趣味の時間を持つことで、仕事以外の人間関係を築くこともできます。趣味の活動は、音楽を聴く、何かを作る、買い物をするなど何でも構いません。楽しいと感じられて、余暇の良い息抜きになる趣味を、複数見つけておくとよいでしょう。

セルフケアの方法(4)笑顔を意識してみる

気持ちが沈んでくると、表情が暗くなったり、乏しくなったりします。気持ちは表情と連動しやすいので、辛いときこそあえて笑顔を意識しましょう。笑顔はポジティブな気持ちを引き出し、ストレスを軽減します。

うまく笑えないときは、口角を上げることを意識すると自然な笑顔が作れます。口角が上がると表情がやわらかくなるので、コミュニケーションの円滑化にも役立ちます。

セルフケアの方法(5)深い呼吸を心がける

不安や緊張を感じるときには、深い呼吸を意識してみましょう。何も考えず、ゆっくりと深呼吸に集中していると、だんだん気持ちが落ち着いてきます。

不安や緊張に駆られると、心拍数が上がったり、気持ちが落ち着かずどうしていいかわからない状態になったりすることもあるでしょう。
そのようなときには、腹式呼吸で深呼吸をするのがおすすめです。息を吐くときはお腹をへこませて、息を吸うときはお腹を膨らませるようにします。

深呼吸を繰り返しているうちに、心がリラックスしてきます。焦らずに呼吸を続け、心を落ち着けましょう。

セルフケアの方法(6)マインドフルネスを行なう

マインドフルネスとは、瞑想して心身ともにリラックスしながら、自分の呼吸を意識し、今この瞬間や身体の感覚に注目する心の持ち方のことです。

ストレスを強く感じているときは、ストレスの原因や過去のネガティブな記憶、未来に対する不安などに思考が向いている状態にあります。そのようなときにマインドフルネスを行なうことで、マイナスのイメージがある過去や未来ではなく、現在の自分や目の前の事象に集中する力がつきます。

マインドフルネスを繰り返すと、目の前のことに集中できるようになり、余計な思考やストレスに支配されにくくなります。やり方が難しいと感じる場合は、何かに触れている指先の感覚に集中するなど、日常のなかでも手軽にできることから始めてみましょう。

セルフケアの方法(7)自分の気持ちを紙に書いてみる

苦しいことや悩みがあって気持ちが落ち着かないときには、その気持ちをいったん紙に書いてみるのがおすすめです。

手を動かして紙に書き出すことで、自分が何に悩んでいるのか、何を辛いと感じているのかなどを、客観的に見つめ直すことができます。自身の抱えているストレスの正体に気が付き、その存在を認めることができれば、今後の見通しが明らかになり、漠然とした不安や焦りを軽減できるでしょう。

スマートフォンやパソコンのメモアプリを利用しても構いません。率直な気持ちを文字に起こすことで、落ち着いて自分自身と向き合うことが重要です。

セルフケアの方法(8)誰かに悩みを相談してみる

悩みがあるときは、誰かに話してみることも一つの方法です。相談した人からの励ましや客観的な意見などから、解決の糸口が見つかるかもしれません。たとえ問題が解決しなくても、誰かに話すだけで気持ちが軽くなることはよくあります。

相談できる人が身近にいない場合は、医療機関や保健所などの相談機関を利用するとよいでしょう。守秘義務を守ったうえで、親身に相談にのってくれます。

セルフケアのキッカケを作るために、企業側ができること

最後に、従業員のセルフケアを促すために、企業ができることを2つ紹介します。

ストレスチェック

セルフケアのキッカケ作りとしてまず挙げられるのは、ストレスチェックの実施です。

ストレスチェックを行なうことで、事業者は労働者のストレスの状態を把握し、職場環境の改善に努めることができます。適切な環境改善ができれば、結果的に生産性の向上、売上の増加も期待できるでしょう。

一方の労働者にとっては、自身ではなかなか気づきにくいストレスの程度を知るきっかけになり、必要に応じて専門家からアドバイスを受けたり、セルフケアに取り組んだり、ストレスに対する早期の対応が可能になります。

なお、常時50人以上の労働者を使用する事業場では、2015年12月以降、ストレスチェックが義務化されています。

【あわせて読みたい関連記事】 ストレスチェック 目的ストレスチェックの目的とは?セルフケアの考え方や従業員への周知方法についても解説

セルフケア教育

セルフケアの考え方を広めるために、従業員にセルフケア教育を実施することも重要です。セルフケア教育を通して、「セルフケアの趣旨」や「自身が強いストレスを感じるタイミング」、「ストレスとの適切な付き合い方」などを伝えていくことが大切です。

考え方のみならず、セルフケアとして行なえる運動やマインドフルネスの具体的なやり方について、外部講師を呼んで研修を行なうことも、セルフケア教育の一環です。

まとめ

この記事では、労働者のセルフケアについて事業者が行なうべき対応を解説しました。
セルフケアとは「自らの健康管理を行なうこと」です。厚生労働省がケアの方法の指針などをまとめているほど、現代社会において重要度が高いものとなっています。

しかし、自身のストレス状況を把握して、セルフケアを自発的に行なえる労働者もいれば、そうでない労働者もいるため、事業者が率先してセルフケア教育を実施することが重要です。

しかし、何から手をつけていいかわからない、具体的に何から取り組めばいいのかわからないと感じている企業担当者の方も多いでしょう。そのような場合には、「リモート産業保健」のサービス利用がおすすめです。

セルフケアに対するフォローやストレスチェックの実施、関連事務のサポート、産業医の派遣や職場巡視なども対応可能です。産業保健活動に関する事業のサポートをご希望の際には、ぜひ以下リンクより資料をダウンロードもしくはお問い合わせください。

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