宮城県・仙台市の産業医を探すには？探し方や報酬相場も解説！

仙台市で産業医を探す際に、仙台市医師会への相談を考える方は多いでしょう。しかし、相談先や選び方によって産業医に支払う報酬が異なるため、産業医紹介会社などほかの方法も併せて検討すべきです。

本記事では、仙台市の産業医事情や産業医紹介会社の選び方について紹介します。また、産業医報酬の相場など事前にチェックすべき項目についても解説しますので、最後までご覧ください。

仙台市には産業医はどれくらいいる？

令和4年時点で、仙台市の医師数は4,116人であり、全国の医師数の約1.2％を占めています。仙台市には4,000人以上の医師が登録されているのにも関わらず、産業医として届け出ているのはわずか12人です。

ただし、産業医のなかには医療機関で診療業務を行ないながら産業医活動をしている方もいます。そういった状況を踏まえると、届け出上は反映されていないものの、実際に活動している産業医数は12人以上いると考えられます。

また、労働安全衛生法第13条に基づき、常時50人以上の労働者を抱えている事業場は、産業医の選任が必要です。仙台市で50人以上の労働者を抱えている事業場は、2021年時点で1,794事業場でした。

仙台市で実際に産業医として活動しているのは12人だとすると、産業医一人当たりが担当する事業場数は、約149.5事業場になります。届け出を出している12人以外も実際には活動しているとしても、産業医が不足していると考えられます。

参考：医師・歯科医師・薬剤師統計 / 令和４年医師・歯科医師・薬剤師統計 医師
参考：令和3年経済センサス-活動調査（確報）｜宮城県

仙台市での産業医の探し方

実際には、どのように産業医を探せばよいのでしょうか？ここでは、「仙台市の医師会からの紹介」「仙台市の健診機関経由を通して探す」「産業医紹介会社に依頼する」という3つの方法について紹介します。

それぞれの方法にメリット・デメリットがあるため、自社にとってどの方法が適しているか検討してみましょう。

仙台市の医師会からの紹介

医師会は、日本医師会のほかに47の都道府県医師会と約920の郡市区医師会があり、その地域で働く医師が登録されています。そのため、仙台で探す場合は、仙台市医師会に相談することになります。

医師会に紹介してもらうメリットとしては、事業場の近隣の産業医を紹介してもらえる可能性が高いことです。ただし、医師会が行なうのはあくまで「紹介のみ」であり、産業医への依頼や交渉は事業場で行なわなければなりません。交渉などで時間や労力がかかる点は、事業場にとってデメリットといえるでしょう。

特に、初めて産業医の選任をする事業場で、依頼や交渉に慣れていない場合は負担になるかもしれません。

宮崎県の地域別医師会はこちら！

宮城県内には、仙台市以外にも周辺地域の医師会があります。このなかから事業場がある地域を担当する医師会に連絡し、産業医選任について相談してみましょう。

出典：各郡市支部一覧｜宮城県医師国民健康保険組合

仙台市の健診機関経由を通して探す

日頃から自社の従業員の健康診断を依頼している健診機関に、産業医を紹介してもらう方法もあります。

健診機関に紹介してもらうメリットとしてまず挙げられるのは、多くの従業員が健康診断を受診している健診機関からの紹介であれば、会社の状態を理解してもらいやすいことです。また、事業場・医療機関・産業医が連携しやすい点もメリットです。

一方で、健康機関によっては産業医がいない場合がある点はデメリットです。また、万が一依頼した産業医が事業場のニーズに合っていなくても、健康診断で利用しているため断りにくいことがあるでしょう。

産業医紹介会社に依頼する

産業医紹介会社に依頼するのも一つの方法です。産業医紹介会社を利用するメリットとして、産業医を探す時間や労力が削減できることが挙げられます。

さらに、複数の産業医が登録しているため、メンタルヘルス対応が得意な産業医や、工場での活動経験のある産業医など、事業場のニーズに合った産業医を探しやすいのが強みです。

また、紹介された産業医が事業場のニーズに合わないなどの理由で交代する際も、紹介会社が仲介してくれるので余計な気を遣う必要がありません。

デメリットは、ほかの方法よりも費用が高くなりやすい点です。ただし、紹介会社はストレスチェック代行などのサービスも行なっていることがあるため、産業保健業務に関連するサービスも含めて総合的に判断しましょう。

仙台市で産業医紹介会社を選ぶコツ

産業医紹介会社に依頼する場合、紹介会社の選び方も大切です。紹介会社は複数あり、産業医の登録数やサービス対応範囲、対応可能な地域などはそれぞれ異なります。これから解説する内容を踏まえて、自社に適した紹介会社を見つけましょう。

①産業医の登録数

どのような産業医を選任したいかは、事業場の業種や規模、抱えている健康課題によるでしょう。さらに、時代の変化にともない、産業医に求めることが変化する可能性もあります。

そのため、産業医の登録数が多く、より多くの選択肢のなかから選べるほうが、事業場のニーズに合った産業医と出会える可能性が高いでしょう。

特に、東京都などの首都圏と比較すると、地方は産業医数が少ない傾向にあります。そのため、事業場のある地域では産業医の登録数を紹介会社に確認しておくと安心です。

②産業医をどのくらい紹介してくれるか

事業場のニーズに合った産業医に出会うためには、紹介会社が産業医をどのくらい紹介してくれるかが重要です。

メンタルヘルス対応が得意な産業医や、工場での活動経験のある産業医など、どのような産業医を紹介してくれるのかも確認しておきましょう。

③紹介会社のサービス対応範囲

紹介会社のサービス範囲も会社ごとに異なります。例えば、産業医との日程調整や報酬の計算といった事務作業も対応してくれる紹介会社もなかにはあります。そういった会社を選べば、企業担当者の方の負担軽減が期待できます。

また、ストレスチェック代行など、産業保健に関係するサービスを提供している紹介会社を利用するのもよいでしょう。産業保健に関連する業務を外部委託できれば、さらに企業担当者の方の負担を軽減できるだけでなく、一貫性を持って産業保健業務に取り組むことができます。

④全国対応かどうか

紹介会社を選ぶ際は、全国対応かどうかもチェックポイントとなることがあります。

宮城県の事業場について産業医を探している場合、宮城県に対応しているのは大前提ですが、企業によっては今後、宮城県以外の事業場でも産業医を選任する可能性があるでしょう。

産業医は、職場巡視や面談などで実際に事業場を訪問します。そのため、宮城県以外の事業場にも地域できるか確認しておくと将来安心です。各事業場で異なる紹介会社を利用するよりも、同じ紹介会社を利用したほうがスムーズなやり取りが期待できます。

宮城県ではどのような産業医が必要？

宮城県で多い業種としては、卸売業・小売業が2万5,004事業場（26.2％）、建設業が1万458事業場（11.0％）、宿泊業，飲食サービス業が1万306事業場（10.8％）でした。

また、宮城県にはいくつもの工業団地があって製造業も盛んなため、有機溶剤などの有害業務への理解があり、安全面に対して積極的に助言できる産業医を選任すると心強いでしょう。

さらに、全国的に精神障害等の労災補償請求件数・認定件数が右肩上がりの状況にあります。そのため、メンタルヘルスに理解のある産業医のほうが、メンタルヘルス不調者が発生した場合でも安心して相談できます。

産業医の報酬相場は？

産業医の報酬は勤務形態（常勤か非常勤か）や勤務日数、経験年数、地域などで異なります。産業医によって費用に差がありますので、自社が求めるレベルと照らし合わせながら検討しましょう。

目安として、常勤産業医の報酬相場は年間1,200～1,300万円程度、非常勤の場合は1時間8,000～1万5,000円程度が相場です。

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まとめ

本記事では、仙台市の産業医事情や産業医紹介会社の選び方について紹介しました。医師会や健診機関など探す方法はさまざまありますが、できるだけ少ない負担で自社に合う産業医を見つけたい場合は、産業医紹介会社を利用するのがよいでしょう。

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